できるだけ相続税の節税をしたい

相続税の金額は税理士によって変わる、と言われます。何故でしょうか。

相続税を計算するためには、それぞれの相続財産の金額(評価額)を計算する必要があります。この計算は「財産評価基本通達」という国税庁が出している通達に従って計算します。そのため、この通達に従って計算すれば、どの税理士が行っても同じ評価額になるはずです。

しかしながら、財産評価基本通達は200以上の項目から構成されており、内容も難しいため、税理士ごとに相続税の金額が異なる、といった現象が発生してしまうのです。

預金や上場株式といった金融財産はあまり問題にはならないのですが、土地や同族株式といった財産は、複数の計算方法があるため、その中で一番安い評価額になるよう計算しなければなりません。

当事務所では、できるだけ相続税が安くなるように、様々な手法を駆使して相続税の節税に努めております。

1.土地の最適評価による節税

税理士によって一番差がつくのが土地の評価です。経験上、間違えやすい土地をいくつか挙げてみました。

(1)広大地の検討をしなかった

広大地とは「その土地の一番良い使い方が複数の一戸建て住宅建設であり、その一戸建て住宅を作るために、新たに道路を設置しなければならない土地」をいいます。(他にも多くの条件があるのですが、ここでは割愛します)

広大地に該当すると、土地の評価額が、いきなり通常の半分近くの金額になるため、ある程度の広い土地を相続されたのであれば、広大地は必ず検討すべきです。(都心であれば、原則として500㎡以上の土地は広大地の検討をすべきです)

万が一、そのような検討がされていなければ、相続税の申告期限から5年以内であれば、税務署へ更正の請求(計算間違いを直してもらうようにお願いすること)をできる場合もありますので、検討してみてください。

(2)不整形地の適用方法の間違い

不整形地(形が真四角でない土地)についての適用がもれるということは、殆どありません。ですが、不整形地を計算する際は4通りの方法があり、なかでも近似整形地による方法は、かなりの割合で適用されておりません。(市販している書籍にも近似整形地の具体的な記載が少ないため、多くの税理士が適用できないでいるのかと思います)

近似整形地を上手く使うと、多くの場合で3%~10%程度、土地の評価額を下げることができますので、こちらも必ず検討すべきです。

(3)不整形地が適用できる旗竿地なのに、特定路線価を設定してしまった

路線価が設定されていない土地については、特定路線価(申請より税務署が設定してくれる路線価)を設定することになっておりますし、市販の書籍でもそのように記載があります。特定路線価は、近隣路線価の90%から80%程度で設定されることが多いため、あえて特定路線価を設定せず、(旗竿状の)不整形地として評価する方が、土地の評価額を更に下げることができます。ただし、あまりにも全面路線価道路との距離が長いと否認される可能性もありますので、注意が必要です。

(4)正しい土地評価単位数の確認

土地は実際の地目や権利の及ぶ範囲ごとに評価するものとされております。(財産評価基本通達7)そのため、土地の筆数にとらわれることなく、実際の利用状況や権利関係を整理して、正しく1単位ごとに評価しなければなりません。使用貸借、賃貸借、借地権の有無、建物所有等により総合的に判断し、正しい評価にしなければなりません。特に、奥が居住用の自用地、手前が駐車場用地といった土地に評価誤りが起きやすいようです。このようなミスを防ぐためにも土地の現地確認は必ず必要です。

(5)セットバックと都市計画道路予定地との勘違い

建物の敷地は原則として4メートル以上幅員がある道路に接している必要があります。ですが、都内の下町や古い住宅街では、狭い道路が多いことも事実です。これら狭い道路に接している建物の敷地は、立て替える際は土地を後退させ、道路として提供しなければなりません。これをセットバックといいます。(建築基準法第42条2項、財産評価基本通達24-6)

国道等を数十年計画で拡幅するときには、自治体が都市計画道路の指定をします。この指定道路に接する土地は、自治体に土地を道路として収用されますが、すぐに収用されない場合もあります(自治体の予算によって収用は数十年後といったこともあります)が、それでも後退しなければならないので、そのような土地について一定の減額を認めています。これを都市計画道路といいます。(都市計画法第53条54条等、財産産評価基本通達24-7)

土地を後退するといった意味では同じなのですが、セットバックといった言葉が一人歩きして、都市計画道路にもセットバックの評価をしてしまう申告書が見受けられます。間違った評価をしますと、税務署から加算税等の罰金が課せられてしまいますので、気をつけたいところです。

 

当事務所では、一つの相続税申告で最大60単位超の土地評価をし、あらゆる評価方法を検討した結果、数千万円の節税(評価額では数億円ベースの減額)をした実績もございます。土地についての相続税を少しでも節税されたいのであれば、ご相談頂ければと思います。

2.遺産分割の工夫による節税

次のように遺産分割を工夫すれば、さらに相続税を節税することもできます。

(1)小規模宅地等の特例を適用できるような分割案を検討する

お亡くなりになった方がお住まいであった土地や、貸していた土地については、一定の面積まで、評価額から80%または50%を控除することができます。用件が細かく定められており、特定の方が相続しないと使えない場合もございます。そのため、税理士のほうで複数の遺産分割案をお出しして、それぞれの相続税額も考えて遺産分割を決める必要があります。

特に注意が必要なのは、特定居住用宅地等の特例(お亡くなりになった方が住んでいた土地について最大80%の評価減ができます)です。その土地の取得者や居住者によって適用できるかどうかが決まり、かつ、減額割合も大きいため、できれば相続発生前にご相談いただき、確実に適用できるようにしたいものです。

(2)配偶者控除と二次相続の関係にも注意する

配偶者控除とは、配偶者が取得した財産について、配偶者の法定相続分(お子様がいれば1/2)または1億6千万円までは相続税がかからない、という制度です。

そのため、少しでも相続税を下げたいのであれば、この特例を使うほうが有となります。ですが、その配偶者様がなくなった後の相続は、当然に配偶者控除を使えませんので、お子様たちに多額の相続税がかかる場合がございます。

そのため、一次相続(配偶者様が財産を取得する今回の相続)と、二次相続(その配偶者様がお亡くなりになり、お子様が財産を取得する相続)との2回の相続税の合計額を試算してみて、合計額が一番有利になるような遺産分割をご提案できればと思います。

もちろん、相続税の節税がすべてではありませんので、ご提案の結果、配偶者様が全財産を取得する、お子様が全財産を取得するといった遺産分割をされても問題はございません。

(3)土地の分割取得

大きな1つの土地を相続後に二つに分け(これを分筆といいます)、それぞれ兄と弟が取得すると、場合によっては土地の評価が下がる場合があります。(相続税は財産を所得した方ごとに課税されます。そのため、土地を取得した方ごとに土地を評価するのです)

ですが、分筆後の土地があまりにも狭いと(公示対象地、建築の最低敷地面積その他を総合的に考えます)不合理分割とされてしまい、二つで一つの土地として評価されてしまうので、注意が必要です。

(4)未成年者控除、障害者控除を活用する

相続人のなかで未成年者や障害をお持ちの方がいらっしゃる場合、未成年者控除や障害者控除を使うことができます。

また、これらの方から控除しきれない場合は、これらの方の扶養義務者から控除することができます。(ご主人が亡くなった場合で、お子様から引ききれない場合は、奥様から控除することができます)

ですが、この場合には、そのお子様がたとえ数千円でも相続されないと、未成年者控除や障害者控除を使うことができません。そのため、たとえ数千円でもお子様や障害を持たれている方に相続させることが節税につながります。

当事務所でも、以前このご提案をして200万円程度の相続税節税ができ、相続人様から喜ばれました。遺産分割は一度決めてしまうと原則として変更できませんので、気をつけたいものですね。

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