相続税

相続税とは、お亡くなりになった方の財産を相続または遺贈によって取得した場合、その取得した財産の価格をもととして課税される、国税です。相続税は、不労所得に対する所得税の一種と考えられており、課税根拠は財産の一部を国家が徴収して社会へ還元することで経済的な機会を均等にし、富の集中を抑制する効果があるということです。

相続税の納税義務者は、相続、遺贈により財産を取得した者です。相続税の納税義務発生時に、日本に住所がなかった場合でも、日本国籍を有する者は納税義務が発生します。

相続税の課税対象財産は、原則として、相続や遺贈によって取得した財産です。ここで、財産というのは、金銭に見積もることが出来る経済的価値のあるすべてのものです。相続税がかかる財産は、被相続人が死亡の時現在において所有していた土地、家屋、立木、事業用財産、有価証券、家庭用財産、貴金属、宝石、書画骨董、電話加入権、預貯金、現金などの一切の財産です。また、民法上本来の相続や遺贈によって取得した財産でなくても、実質的には相続や遺贈によって財産を取得したことと同様な経済的効果があると認められる場合には、相続税法では、課税の公平のため、相続や遺贈によって取得したものと見なして、相続税の課税の対象としています。これは、一般に「みなし相続財産」と呼ばれています。みなし相続財産には、生命保険金、退職手当金、生命保険契約に関する権利、定期金に関する権利、保証期間付き定期金に関する権利、契約に基づかない定期金に関する権利、信託に関する権利などがあります。

生命保険金などは、被相続人(故人)の死亡によって取得した死亡に伴い支払われる損害保険契約の保険金で、その生命保険金の内被相続人が支払った保険料に対応する部分が相続財産と見なされます。そのほか受取人が支払った保険料に対応する部分等は相続財産とはなりません。健康保険や厚生年金保険などの社会保険により支払われるものは含まれません。

退職手当金被相続人の死亡によって受け取った被相続人に支払われるべきであった退職手当金等で、被相続人の死亡後3年以内に確定したものは、相続財産とみなされます。

これら以外のものでも、本来の額よりも著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合の利益や対価を支払わない、又は著しく低い対価で債務の免除、引き受け又は第三者による債務の弁済を受けた場合の利益等もみなし相続財産に該当します。

相続や遺贈によって取得した財産のなかには、その性質、社会政策的な見地、国民感情などから相続税の課税の対象とすることが適当ではないものがあります。このような財産については、相続税の課税の対象としないこととなっており、非課税財産といいます。

非課税財産には以下のようなものがあります。心身障害者共済制度に基づく給付金の受給権、相続財産などを申告期限までに国などに寄付した場合におけるその寄付財産、相続財産である金銭を申告期限までに特定公益信託に支出した場合におけるその金銭、墓地、仏壇、公益事業を行う人が、相続や遺贈によって取得した財産で、その公益事業の用に供することが確実なもの等。また、先ほど説明したみなし相続財産に含まれる生命保険金退職金も非課税限度額という一定の金額に当たる部分については相続税がかからないこととなっています。

相続税の納付期限・申告期限は、故人様がお亡くなりになってから10ヶ月以内です。