相続登記の費用について

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税理士 石橋將年(いしばしまさとし)

最近、相続登記の費用についてのご質問を続けて頂きましたので、まとめて考えてみたいと思います。

相続登記をしないと何が問題になるのか?

相続があった場合は、不動産の名義変更(亡くなった方の不動産を相続した方の名義に変更する)をする必要があります。これを相続登記(または不動産の名義変更)といいます。この手続きをしないで時間が過ぎますと、次のような問題が発生します。

  • 不動産の売却ができない
  • 不動産を担保にいれて借入ができない
  • 次の相続がおきてしまった場合、ますます相続登記が難しくなる

そのため、相続がおきたら、なるべく早めに相続登記をすることをおすすめ致します。

自分で手続きすることも可能か?

結論から申しますと、「自分ですることは可能だが、時間と費用がもったいない」と言えるかと思います。

相続登記は、その不動産が所在する場所の法務局で手続きすることになります。といっても、ただ法務局に出向くだけではダメです。まずは登記申請書を作成する必要があります。また、遺産分割協議書、戸籍謄本、印鑑証明、固定資産評価証明書等の多数の資料をつけて提出して、ミスがあれば出向いて直さなければならない・・・。法務局が地元にあればよいのですが、遠方であれば大変ですよね。

ですが、司法書士に依頼すれば、資料作成から資料収集まで、全て代わりに行ってくれます(印鑑証明だけはご本人にとって頂く必要があります)。そのため、できるだけ登記の専門家である司法書士にお願いした方が良いといえるでしょう。

 

司法書士への報酬の相場は?

相続登記を司法書士へ依頼した場合ですが、一般的には下記のような報酬体系になっております。

  「司法書士への報酬+登録免許税+諸経費」

まず、司法書士への報酬ですが、これは司法書士が受け取る業務報酬です(これが司法書士の収入になります)。司法書士も弁護士と同様に報酬体系が自由化されておりますので、一概に金額をお伝えすることはできません。ですが、数件の土地だけであり業務量が多くなければ、一般的には数万円から20万円程度ではないでしょうか。(ですが、遺産分割協議書の作成や、不動産価額が高額になった場合は、もう少しかかるかもしれません)

次に登録免許税です。これは国に対する税金ですので、かかるのは致し方ありません。金額は「不動産の価額×0.4%」です(物件価額が1億円であれば40万円になります)。登録免許税は司法書士に対して払いますが、司法書士は受けとったら、そのまま国に支払います(ご本人の代わりに支払ってくれるだけで、司法書士には1円も入りません)。

最後に諸経費です。これは証明書取得費や交通費などで、多くても数千円から数万円程度ではないかと思います。

この3つの合計を司法書士に支払うことになります。もちろん、司法書士は事前に見積もりをくださるでしょうから、その内容を見て、不明な点はどんどん質問することです。

高いのか安いのか?

司法書士へ支払う相続登記費用は、高いのか安いのか?これについては色々ご意見があるかと思いますが、私個人の考えとしては「適正」だと思います。というのは、司法書士の仕事はとてもリスクがあるからです。

不動産の登記というのは、とても責任が重いのです。というのも、一般の方は、不動産の登記簿謄本を見て、所有者を確認し、売買します。そのため、悪い方が司法書士を言葉巧みにだまし、自分名義にしてしまったら、どんなことになるでしょうか?その不動産を買おうとしている第三者にも迷惑がかかります。そうなったら、司法書士が賠償責任をとらなければならなくなります。

そうならないよう、司法書士は書類をきちんと確認し、ミスのないように日々研鑽しているのです。お仕事自体は短時間で終わりますが、責任はとても重いのです。

そのような手続きを、上記の費用で代わりにしてくれるのであれば、むしろ安いと思いませんか?どんなことでもそうですが、専門家にお願いする方が、結果的に時間とコストの節約につながります。上手に専門家を使いたいものですね。

※本記事に関する無料相談はお受けしておりません。あらかじめご了承ください。